喜んだのも束の間
先日(6/7)なかのZREO大ホールにて毎年恒例の「ジャズ・ヴォーカル・ジャンボリー」という、それはそれはヘンタイな、いやタイヘンな催しに家族ぐるみ、着ぐるみ、縫いぐるみ、借りは返さず、かり出され、あ~雁(かり)が飛んでゆく。なんて飛ばしてますが、一体何が大変なんでしょうか?
最近、私はごぶさたしてましたが40人の出演者、前半20人後半20人を2つのバンドで分担して伴奏を受け持つのです。
なんたって、お一人様一曲限りでの出演だから大変だ。ライブなら一曲目は指慣らし、二曲目は手慣らし、三曲目は足慣らしという風に序々に盛り上がっていくわけだが、一曲限りじゃそうはいかない。
一曲の中に速度変換(テンポチェンジ)・転調(キーチェンジ)・衣装チェンジ、下着チェンジ(なんてあったら面白いが)、天こ盛り盛りでステージに臨むわけだ。こっちだって20人の歌手の皆さんに粗相のないように伴奏しなければならない。
別の仕事ではあるが、やはり大勢の歌手が出るコンサートを頼まれたことがある。某ベテラン女性歌手の曲のテンポがちょっと速かったから大変。舞台の上で歌い終わるとマイクで「もうちょっと、ゆっくり歌いたかったな~」なんて客席に向かって言っている。
おしゃべりはつづき再び「やっぱり、もうちょっと、ゆっくり歌いたかったな~」と繰り返している。いや~参りました。「もう一度、遅いテンポでお歌いください」っと喉から手が出るほど、いや口からたこが出るほど言いたかったのは忘れられない。
もちろんその歌手の方、本番前にアルコールで体内消毒をなさっていたそうです。
話は戻りますが、一応無事?にコンサートも終わり、これまた恒例の打ち上げ会場にて今回は伴奏いたしませんでしたが(急に敬語になったりして)、ご自分でもピアノを弾き、歌う沢田靖司さんに「お前、上手くなった!」などとお褒めのお言葉を頂いて喜びつつ帰ってまいりました。
喜んだのも束の間、後日コンサートの証拠ビデオなるものを入手。検証の結果、私の弾くピアノに変化は認められないという結論に達した。あぁ~空しい。証拠が残る(音が後に残る)ものに、私は不向きだ。
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