6日間のハコ生活
30年前、先日亡くなった芦田ヤスシさんのバンドで赤坂ミカドのハコに入っていた。その赤坂で久々に6日間のハコに入っている。とは言ってもお店のハコではなく劇場での劇伴である。(ハコとは毎日同じ場所で演奏する仕事をさすバンド用語)
ホテルの一室を舞台に繰り広げられる男女の二人芝居の二本立て「ピカレスク・ホテル」でワタクシがピアノを弾くのは客入れから芝居の導入、転換、カーテンコール。それぞれの劇中で一曲づつBGMを演奏するといういわゆる「待つのも仕事のうち」ということだ。
うち一番長く弾くのは客入れの15分間+導入3分間の18分間である。有難い事に本当のホテルと違うところは客入れ部分で毎日選曲、スタイル、ボリュームの制約もなく自由に弾けるということだ。というのも劇中は相当小さく弾かないとセリフ(生声)が聞こえなくなるからであります。
6日間9回の公演で昼の部と夜の部の間や劇中も休みがあるのでPCを持ち込んでショクナイでパクリン1001合奏団の譜面なんぞ書いてる。(ショクナイとは内職)
「小林洋様」の楽屋風景(鏡の前に音符入力用ミニ鍵盤がある)
奥に見えるのが客席で劇中黒いのれんをサッとくぐってこのピアノブースに板付くのだ。しかしピアノを弾くことよりその瞬間のほうが緊張するのだ。(譜面台にのってるのは台本でこれを追いながら弾くわけだ)
仕事の帰り、夜の赤坂を歩くと30年前通った日のことが昨日のことのように思えて不思議な気持ちになる・・・・と日記には書いておこう。
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