とあるコンサートにて
リハーサルが終わった後、控え室に行くとボーカリストの鏡の前に可愛い男の子の写真が入った小さな額が置いてある。
訊けばその子を小児ガンで数年前に亡くしたそうで多分いつもその写真を肌に離さず持ち歩いているのだと思った。
私の記憶にはない私の兄も小児ガン(胆管ガン)で亡くなった。(享年5歳)
亡くなる前に生まれたばかりの私をだっこして可愛がってくれたそうだ。
胆管にできた腫瘍部分を取り除くという非常にリスクの高い手術をするか胆管そのものを切除して人工の管を入れるかという選択を私の親は迫られた。
当時小児の体の中に人工の管を入れるというのはまだ手術例がないという不安から前者の手術を選んだ結果取りきれなかったたために悪化して亡くなったらしい。
もし人工の管を入れていたら今も元気に私の兄として存在していたかもしれない。
そんな彼女の姿を見ていて兄を亡くした時の母を思わずにはいられなかった。
本番前、真っ暗なステージ袖の机の上を見ると再び息子さんの遺影が小さなライトに照らされていた。
その写真の表情はこれから始まるお母さんのステージを待ち遠しいそうにしてるように見えた・・・・・と日記には書いておこう。
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